りみっとぶれいかーず!――Road to the Circuit――
第1話で使用されている語句
◆隆山温泉郷
石川県は和倉温泉を指してこう呼んでいる。
丸山公園(小丸山公園)等、「痕」の舞台になったとまことしやかに伝えられている。
◆乃野宇山
石動山の北西にあると仮想した存在しない山。
通行している国道は159号線である。
無論、峠も存在しない。
◆峠
公道におけるレース場の意味。
サーキットではないが、そのため『ダウンヒル』『ヒルクライム』のように走る方向により呼び名が変わる。
恐らく世界初の軽自動車が開発された際に峠を使った実地試験が行われたために…未だに…
本当か?
どちらにせよ手軽に複雑なコーナー攻めができるために、一部有名な峠では草レース屋達が夜な夜な集まって走っている。
これ嘘じゃない。
◆PDA
小型携帯端末のこと。
彼が持っているのはノートパソコンをそのまま小さくした感じのモデル。
◆テール
車の後ろ半分を通常指す言葉。
◆スピンターン
文字通り、通常あり得ない(タイヤを滑らせる)ターンのこと。
ある程度の速度で頭を一度逆に振ってブレーキを使う事で行う場合と、その場で行う物がある。
その場で一回転というのはかなり高度なテクニックであり、また低パワー車ではまず不可能である。
最低限度、走って慣性がついていないとハンドブレーキで後輪をロックさせる必要がある。
また公道ではやらない方が安全だし、タイヤが削れて泣く羽目になる。
◆トヨタ
日本で車と言えばトヨタ、と思われるほどポピュラーな車メーカー。
良くもなく悪くもないバランスの良い車づくりで有名。
カローラ、マークU、クラウンと言えば知らない人間は日本人ではないとまで言われる。
ただ確かにトータルバランスのとれた車しか作らないせいか、熱狂的ファンというのはあまりない。
時折名車と呼べる良い車を作るため、特定の車のファンというのはできるようだ。
なお著者は一番嫌いなメーカーである。
◆エスティマ
バンというかミニバンというか、そんな車。
著者は興味のない車は詳しくない。
◆ユーノス
マツダから出たブランド?だと思う。これは良く知らない。
間違ってたら指摘お願い。
◆ロードスター
Road sterと綴り、オープンカー全般を差して言う。
が、日本ではマツダの誇る世界のオープンカーNA6CEシリーズの事。
最初はユーノスを冠していたが、最近はマツダのブランドになっている。
レシプロ1.6lから1.8リッターへと変更され、馬力も120〜160までその型式で様々である。
彼女は一番初期のテンロク120馬力のロードスターだ。
赤いオープンというのは著者のイメージ。S2000を除き、オープンは赤の方がいい。
◆ミラージュ
作中ではアスティ(4ドア)であるが、さらにハッチバックのサイボーグがある。
当時MIVECという三菱の開発したNAエンジンの可変カムタイミング機構を持ち『最強のテンロク』と言われた。
でもターボモデルがあるので、明らかに対ホンダ(B16A)戦略と思われる。
インチキテンロクエンジン『B16B』が数ヶ月後ロールアウトし、あっさりその首位を奪われてしまう。
今、名前とデザインだけが残っているが、小型のスポーツタイプが消えたのは惜しむべきだ。
ランサーエボリューションのリアデザインに似ている後期型アスティが登場している。
◆トミーカイラ
有名なスポーツ車(レースカー?)を製造するメーカー。
爺二人という意味から『ZZ』と銘打ち世に送り出したのが作中にあるZZ。
詳しくは物の本を参照してくれ。これは車の話だが、詳しく書くつもりはないんだ。
なおここで登場するのはZZ改ToxicMech仕様。祐介がコンピュータがらみの電子機器を全て取っ払ったり一部鉄網をかけてたりする。
理由は不明。
◆RX-7
FC3S、FD3Sの2車種で有名だが、ここではFDである。
ツインロータリーツインターボエンジン13Bを搭載し、過去にサバンナの名を冠した。
最終特別限定車が1500台限定で生産されたりと惜しまれながらも排気規制により消えた。
世界で唯一のロータリーエンジンを積むスポーツカーの血脈は、『RX-8』として受け継がれたがターボエンジンではなくN/Aである。
その底なしの回転フィールに惚れる走り屋も多いと聞く。
レシプロエンジンに比べ部品点数が少なくコンパクトに仕上がるために軽く作れるのが特徴。
とはいえ…1.2tもある車で『軽量』とは言い難い。
◆カート
4輪車のちっさいのと思えばいい。これが以外と面白いらしい。
某ソフトハウスでは大ブレイクして一人一台持とうとしたとか聞いているが…
ブレーキを左足で踏むのが当たり前(そう言うもの)のため、普通の車とフィーリングは違う。
実は結構本格的。
◆インジェクション
コンピュータ制御の燃料噴射装置。噴射タイミング、量等はエアクリーナーの吸入空気量で決定される。
他、アクセルを吹かすことでECU(燃料調整コンピュータのようなもの)が判断して決定する。
キャブ全盛期にホンダがPGM-FIを開発(最近のインジェクタとほぼ同等レベルのもの)した。
無論、未だに使われている。
ただしスロットルの開閉に合わせてセンサーが作動するためどうしてもタイムラグが発生する。
常人には判らない程度なので、判るヒトはきっとキャブでスポーツしてたはず。
◆キャブ
燃料噴射装置。原理が単純で調整しやすく、未だにレーシングカーに搭載される。
一般的にはもうほとんど使われないがECUを持たない、ダイレクト感がある、プラグがカブる(燃料が多すぎてプラグが湿ってしまうこと)等特徴がある。
負圧(吸気)に対して素直に燃料を絞り出す構造らしい。見たことがないのでよく知らない。
◆エグゾースト
排気のこと。
〜ノイズと言えばうるさいアレ。〜パイプというとマフラーのこと。
◆スキール
タイヤが地面に接したまま空転すること。
『きー』という独特の音を立てる。
◆エアクリーナー
エンジンに空気を取り入れる部分の末端。
エアクリからインテークマニホールドまでを吸気系という。
その間にインジェクタやスロットルやらがついて、エアの供給や混合気を作ったりする。
チャンバーは一時的に空気を貯めることで空気の安定供給をねらった物で、エアクリすぐそばにつけられる事が普通。
ノーマルではついていない。スポーツモデルで純正がつけられるのかなぁ……。著者は知らない。
◆クラッチ
トランスミッションとエンジンをつなぐ部分。
通常エンジンの回転をミッションに伝える役割を持っているので、『滑る』と伝達力が弱まる。
またこれがエンジンの回転がトランスミッション中に伝えているので、ギア比によれば出力(タイヤからの入力:現時点速度)との回転差が生じる。
これがマニュアルミッションで『回転を合わせなければならない』理由であり、クラッチを切らなければギア比を変えられない理由でもある。
詳しくは物の本でも読んでくれ。